Kanae's Book Journal Occasionally with Movies

読書感想文とときどき映画。

<The 50th Book> アウトサイダー

米国ホラー小説の巨匠、スティーヴン・キングの最新作です。 上下巻かつページ構成も上下段になっている、超大作です。 「アウトサイダー」上・下巻(文藝春秋) 著:スティーヴン・キング 訳:白石 朗 books.bunshun.jp books.bunshun.jp フリントシティと…

<The 49th Book> 地球星人

大好き♥!とはならない作品だけれど、友人知人の皆さんに是非とも 読んでみてほしい、そして感想を聞きたい本、ナンバー1かもしれません。 「地球星人」(新潮文庫)著:村田 沙耶香 www.shinchosha.co.jp 村田氏の作品は、「丸の内魔法少女ミラクリーナ」「…

<The 48th Book> 乳と卵

この世に生を受けて「生まれる」とは、どういうことでしょう。 「乳と卵」(文春文庫)著:川上 未映子 books.bunshun.jp ああ、日本文学読んでる、って読みながら実感してしまうような作品。 内容やストーリーは確かに、とても現代的だし、芥川賞受賞作な上…

<The 47th Book> ボージャングルを待ちながら

珍しくラブストーリーを読んでみました。 コミカルで軽いタッチなのに、何とも切ないフランスの愛の物語です。 「ボージャングルを待ちながら」(集英社) 著:オリヴィエ・ブルドー 訳:金子 ゆき子 www.bungei.shueisha.co.jp 息子の「ぼく」が語る、両親…

<The 46th Book> 踊る彼女のシルエット

30代女性が必ず悩みもだえ、葛藤するであろう自分の生き方についての数々の議題を、 ぎゅっと凝縮して、女性の爽快な友情の物語にしてくれています。 「踊る彼女のシルエット」(双葉文庫) 著:柚木 麻子 honto.jp またも柚木氏の作品。 「BUTTTER」「その…

<The 45th Book> 説教したがる男たち

男性が何かを話しているときに、どうしても一歩引いてしまう自分がいます。 主張が強い、と言われがちなこの私ですら。 私の発言には価値がない、と潜在的な無意識下で思っていることがあり、 私自身が、自分の考えや発言を軽視している事実に傷ついています…

<The 44th Book> Eyes that Kiss in the Corners

今回はちょっと番外編かもしれない、絵本です。 しばらく前にFoxy eyes が流行っていましたが、アジア人差別として波紋を呼んだり していましたね。 そんなアジア人の「目」に関する、大変可愛い素敵な作品です。 「Eyes that Kiss in the Corners」 (Harpe…

<The 43rd Book> さよなら、男社会

男性が築き上げてきた現社会は、「自分」というものを犠牲にし、蔑ろにされた 数々の「自分」の悲しすぎる集合体かもしれません。 私もそんな集合体である社会を形成する一員でありながら、被害者なのだと思うと、 涙ぐまずにはいられない。 前回紹介作もそ…

<The 42nd Book> 男らしさの終焉

現社会を生きる男性に向けて、有害な男性性をから解放されよう、と呼び掛けている 本書ですが、女性として、人間としても、自分を大切にしようと改めて振り返ることが でき、それがより良い社会に繋がるはずだという強いメッセージを感じる著作です。 「男ら…

<The 41st Book> 私たちにはことばが必要だ ~フェミニストは黙らない~

フェミニズムとは何か、勉強すればするほど、その上で人とコミュニケーションを 取れば取るほど、自身の内外に葛藤が生まれていました。 その息苦しさへの対処の仕方を教えてくれる教科書でした。 「私たちにはことばが必要だ ~フェミニストは黙らない~」(…

<The 40th Book> キングコング・セオリー

こんなにも爽快な読み味のフェミニズム著作はないでしょう。 レイプや売春などの実体験を元に、良くも悪くも飾り気ない、ちょっとぶっきらぼうで パンクな言葉で語られる、超絶アバンギャルドな本エッセイ。 現社会の波に乗れている人々には、耳障りなのかも…

<The 39th Book> 存在しない女たち ~男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く~

開眼とはこのこと。 世界が男性優位社会のであることのエビデンスと言っても過言ではないでしょう。 「客観的」とは?「常識」とは?「普遍」とは? 全てが男性の特性によってデザインされていたら、それらは文字通りのそれなのか。 「存在しない女たち ~男…

<The 38th Book> ナイルパーチの女子会

女友達がいたことのない女性同士が出会い、各人の抱える問題も相まって、 それぞれの人生の歯車が狂いかけていくお話。 自分らしい人間関係の構築とその維持について、改めて熟考してしまいました。 「ナイルパーチの女子会」(文春文庫)著:柚木 麻子 http…

<The 37th Book> JR上野駅公園口

なぜ世界的に評価されたのか、正直、個人的には全くわからない作品でした。 「JR上野駅公園口」(河出文庫)著:柳 美里 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309415086/ 平成天皇と同じ日に生まれた、福島県出身の出稼ぎ労働者、後に3.11震災により、 …

<The 36th Book> 快楽上等!3.11以降を生きる

上野千鶴子氏と湯山玲子氏という、パワフルで鮮烈な二人の対談集。 体感として、保守的な日本人が多い村社会バンコクの古本屋で、こんなにも リベラル満載な本が見つかると思いませんでした。笑 本作を手に取って読んで、古本屋に売った人はどんな人だろうか…

<The 34th & 35th Book> 授乳 & マウス

本年の読書活動の調子はイマイチの滑り出しです。 個人的には絶望を感じざるを得ない二作品でした。 「授乳」「マウス」(講談社文庫)著:村田 沙耶香 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000205352 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?i…

<The 33rd Book> 彼女の名前は

次年含め、今後も声をあげよう、このブログを続けていこう、と思わせてくれる、 今年最後に読了するにふさわしい作品でした。 「彼女の名前は」(筑摩書房)著:チョ・ナムジュ 訳:小山内 園子、すんみ https://www.chikumashobo.co.jp/product/97844808321…

<The 32nd Book> ガーデン

少年時代に過ごした、とある南国の自宅の庭にずっと恋焦がれる雑誌編集者が、 周囲の女性たちとの様々な関係から、自分を見つめなおしていく物語。 自我がない、自我をなくして、溺愛している植物のように生きようとしている主人公。 植物の描写も、人物描写…

<The 31st Book> PACHINKO (パチンコ)

オバマ元大統領も推薦しているという宣伝文句に手を取った本作。 在日コリアンの壮大な家族ドラマとなっています。 在米コリアンが英語で執筆した本作ですが、在日コリアンの小説です。 ぜひとも日本人の多くに読んでほしい。 知らないことも、考えたことも…

<The 30th Book> 不実な美女か 貞淑な醜女(ブス)か

通訳という仕事について書かれているエッセイの本作ですが、書いてあることのほぼ 全てが私の思考、コミュニケーションスタイルのエッセンスにまつわるものでした。 感銘を受ける、といことを久々に体感した本かもしれません。 とにかく内容が濃い。 一字一…

<The 29th Book> フラニーとズーイ

やはりもっと若い頃に読んでいればよかったなあと思った作品でした。 とはいえ、今読んでも、日々感じていることが、テンポよく言語化されている気がして また数年後に読んでも、何かしら発見があるかもしれない可能性も感じられました。 「フラニ―とズーイ…

<The 28th Book> あのこは貴族

東京って世界の大都市トップ3にはおそらく入っていそうだけれど、 そんな大都市で生活しても、見えるものは、人によって全然異なるのでしょう。 東京に生きるアラサー女性たちの物語です。 「東京」がたくさん描かれている作品で、少し恋しくなりました。 「…

<The 27th Book> 男尊女子

共感、納得、自己分析の嵐となる作品でした。 本ブログを始めて、初めて涙を流しながら書くことになりました。 「男尊女子」(集英社文庫)著:酒井 順子 https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-744112-3 日本におけるフェミニズ…

<The 24th-26th Book> あやかし草子・黒武御神火御殿・きたきた捕物帖

宮部みゆき氏の作品は多く読みますが、時代小説は全て読んでいたりします。 「あやかし草子」(角川文庫) 「黒武御神火御殿」(毎日新聞出版) 「きたきた捕物帖」(PHP) 著:宮部みゆき https://www.kadokawa.co.jp/product/321909000206/ http://mainich…

<The 23rd Book> メガネと放蕩娘

私が幼い頃はもう既に個人商店の連なる商店街は、たいぶ寂れかけていました。 「メガネと放蕩娘」(文春文庫)著:山内 マリコ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167915087 市役所勤めのタカコは、とある地方都市の商店街にある、実家のウチダ書店…

<The 22nd Book> 丸の内魔法少女ミラクリーナ

表紙が可愛いのと題名から、多少メルヘンチックな本かと思っていたら、 全くセンセーショナルな本でした。 「丸の内魔法少女ミラクリーナ」(角川書店) 著:村田 沙耶香 https://www.kadokawa.co.jp/product/321903000373/ 芥川賞を受賞した「コンビニ人間…

<The 21st Book> 書店主フィクリーのものがたり

本の無い人生は考えられません。 「書店主フィクリーのものがたり」(早川書房) 著:ガブリエル・ゼヴィン 訳:小尾 芙佐 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013723/ この間、ラザニアを作りました。ホワイトソースもミートソースもお手…

<The 20.5th Book> 番外編:Pen (いまこそ、「ジェンダー」の話をしよう。)

今回は番外編です。感情的に書きなぐってしまいました。 「Pen」(CCCメディアハウス) https://www.pen-online.jp/ わざわざ日本から取り寄せてしまいました。雑誌はめったに読まないのですが。 ファッション雑誌とか、最後に自分で買ったのは15年くらい前…

<The 20th Book> その手をにぎりたい

淡々と1週間を終えること、それが最近の目標です。 「その手をにぎりたい」(小学館文庫)著:柚木 麻子 https://www.shogakukan.co.jp/books/09406399 以前、「BUTTER」を読んでから、手に取るようになった柚木氏の本。 あの後も何冊か読んだのですが、感想…

<The 19th Book> 手のひらの音符

お出かけの機会が嬉しいことに増えてきました。 早く近隣国との国交が再開すればいいのですが、そんな簡単にもいきませんね。 「手のひらの音符」(新潮文庫) 著:藤岡 陽子 https://www.shinchosha.co.jp/book/120561/ ファッションデザイナー、45歳の水樹…